絵本作家のかこさとしさんが5月2日、92歳でお亡くなりになりました。
言わずと知れた、代表作のロングセラー絵本「からすのパンやさん」
作中に登場する四羽のカラスのきょうだい。
オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃん。
母が「オモチちゃん」を何故かずーっと「オモチャちゃん」と読み間違えて読み聞かせしてくれていたので、
私の中では今でも白いカラスはオモチャちゃんです。
(自分が子ども達に読み聞かせするようになって初めて誤りに気づくという…)
子どもの頃、何度読んでもらったことか。そして、
自分が母親になって、何度読んであげたことか。
マイ絵本の中で一番ボロボロかもしれません。
絵本は愛されるとボロボロになる。
ものすごい時間と思い出が、1ページ1ページにふくまれています。
この中にたくさん出てくるパンのように、夢をふくらませ、しあわせで包んでくれた、かこさとしさん。
この絵本は私の一生の宝物です。
刊行から40年の時を経て、4羽の子どもたちの成長後の続きのおはなしが4冊出た時は本当に嬉しかったです。
(チョコくんの『からすのおかしやさん』
リンゴちゃんの『からすのやおやさん』
レモンちゃんの『からすのてんぷらやさん』
オモチくんの『からすのそばやさん』)
同じく代表作の「だるまちゃんシリーズ」はもちろんのこと、
「どろぼうがっこう」や「マトリョーシカちゃん」や「かわ」「はははのはなし」
断面図などが楽しい「だいこんだんめん れんこん ざんねん」などの〈はじめてであう科学絵本〉etc…
子どもたちが好きだったのは「まさかりどんが さあたいへん」「とこちゃんはどこ」で とこちゃんを探すのに夢中になったり…
思い出がいっぱいあります。
700点を超える本当にたくさんの作品を生み出し、それでもまだまだ形にしたい作品があると仰っていた加古先生。
新しい作品にもうお会いできないのは本当に残念ですが、遺して下さった素晴らしい絵本たちが これからも読み継がれていきますよう、
多くの方々へ届いてくれたらいいなと思います。
本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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